新調理システムとは
5年後・10年後の食ビジネス経営で困らないために
プロとして料理を作り、美味しい状態でお客さまへ提供すること。
とてもシンプルなビジネスのようですが、なかなか簡単ではありません。
従来のクックサーブという方法は、オーダーが入ってから作り、できるだけ速やかに提供する一般的な方法です。
「できたてが美味しい」当たり前の概念。
けれども、提供時間にお客様が集中すると、人手が必要になります。
この従来の方法をやるしかない場合、
人手が足りない時は、お客様をお待たせするか、
入店をお断りしないといけないなど
料理へのこだわりがお客様には迷惑をかけ
結果、経営も成り立たないということにつながってしまいます。
ここで私どもが注目しているのが安全に前倒し調理する新調理システム
新調理システムとは、計画生産の方法です。
技術者不足は深刻です。
いまはできていることが、これから先はできなくなることも増えてくるでしょう。
そうなると、
美味しい料理を食べる機会が減ってしまいます。
尊い技術の伝承も進まなくなります。
尊い技術を今のうちに、システム化していき、ずっと続けることができるビジネスモデルを一緒に作りませんか。
ここでは
新調理システムの考え方について解説していきます。
1.マネジメント手法を学ぼう
新調理システムとは、マネジメント手法である。
ちょっと難しい表現になりましたが、人材を有効活用する考え方です。
多くの現場では、人海戦術的に調理場を運営しています。
それにはいろいろなリスクがあります。
仕方がない。。。と諦めていませんか?
心配なことは、高いレベルの技術の向上と伝承ができなくなること。
プロとして料理を作る方法を時間をかけて習うことができなくなること。
人が育っていかないこと。
再現できる人が少なくなること。
未来の日本の食文化がどのように残っているのか本当に心配です。
なぜ厨房機器を活用するのかは生産性向上のためです。
いかに効率良く経営をして、美味しい料理を作り、続けていくのか。
「技術を習う」こととの間には、ギャップもたくさんありますが
それでもスチコン=スチームコンベクションオーブンを使い
ブラストチラー/ショックフリーザーなどの急速冷却機器を使い
真空包装機で保存したり、真空調理を行う
その方法を効果的に使うことで、さまざまな問題を解決できる可能性を感じています。
何が目的か。
何を実現しようとしているのか。
なぜその方法なのか。
その考え方を時代に合わせてくことが、食ビジネスのリーダーに求められていると考えています。
自分の仕事として解釈して生産性向上をはかれること。
調理の仕事は、デザインすること。
仕事も人生も考え方次第で、豊かになります。
自分の能力を高める、一つ上の考え方をもちたい方は、新調理システムを学んでみていただけたら何かヒントがみつかるかもしれません。
2.計画生産の方法論
新調理システムとは、厳格な食品の衛生管理のもと、安全性・おいしさをマニュアルによりシステム化した調理の計画生産方法。
新調理システムは3種の神器と呼ばれる
・スチームコンベクションオーブン(通称「スチコン」)
を効果的に使用し調理をおこないます。
(制約をクリアできれば、その他の加熱機器を活用することも可能です。)
衛生管理においては、調理のプロセスで冷却がもっとも重要です。
より安全性とおいしさに焦点をあて、加熱後すぐに冷却をすることで、食材の水分・香りを逃がさずにおいしい調理を提供でできます。
クックチルから派生した「冷却調理」という考え方も生まれています。
関連記事 新調理システムとは。
👉http://www.tokyo-cooks.jp/information/2012020311084668.html
リンク元:公益社団法人全日本司厨士協会 東京地方本部
3.新調理システムは、目的に合わせ仕組みを考えること
1. 均一かつ高品質な食事の提供
今までの調理ではスタッフの技量に左右され、スタッフが変われば品質が変わってしまう恐れがありました。
調理工程を客観的な指標である時間や温度の要素に置き換えて分析し体系化することで、誰が調理をしても常に高品質な食事を提供することができるようになります。
2. スタッフ間の調理技術格差の解消と改善による生産性の向上
調理が体系化することでスタッフ間の技術格差が少なくなり、新人のスタッフでも熟練者と同レベルの調理ができることによって、教育費がかからなくて済むと同時に、体系化により生産工程に無駄がなくなり、生産性の向上につながります。
ただし、料理と調理には芸術的な要素があるため、感性を養うことは大切なことです。
決して、スチコン=スチームコンベクションオーブンで調理するから、魔法のように料理ができあがるわけではないので注意が必要です。
3. 衛生管理の徹底(安全性の向上)
HACCP方式に基づいた安全な食品の取り扱いを前途に、衛生的な調理環境をハード面で構築しながら、食中毒発生の危害要因を客観的な数値に基づいて分析し、食中毒発生のリスクを抑えた調理体制を作ることができます。
HACCP(ハセップ)の考え方は、一般外食においてもこれから義務化されていきますから、少しづつ知識と実践ができるようにしておくといいですね。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/haccp_leafleta_24.pdf
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000207371.pdf
衛生管理計画を自社で行うためのコンサルティングを承ります。
お気楽にお問い合わせくださいませ。
4. HACCPの考え方を取り入れた衛生管理の手引き(飲食店版)
厚生労働省のこちらの資料がわかりやすいので、これを読むとHACCP制度化で何をやるのかわかります。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000158724.pdf
5. 食材ロスの解消
調理作業の計画化により、安価で鮮度の高い時期に食材の一括仕入れが可能となり、廃棄ロス軽減、原価率の低減に大きく貢献できます。
クックチルやクックフリーズを活用しましょう。
6. コストダウンの実現
人件費や教育費、食材費を総合的にコストダウンをすることができる。
4.調理工程表
クックチル プロセスの7つの基本原則
クックチルを行う際に注意する事項をまとめました。
1.食材は、加熱調理しなければならない。
定義 加熱調理後、90分以内に冷却を開始し、3℃以下に冷却する
2.急速冷却について
急速冷却は、加熱調理後、またはポーショニング終了後できるだけ早く開始しなければならない。
その方法について
食品は、加熱調理機から取り出した後、30分以内に冷却を開始し、
さらに90分以内に3℃まで冷却されなければクックチルとはいえない。
ほとんどの病原となる微生物は、7℃以下では成長しないため、
上記の冷却のプロセスを経て、3℃以下にする必要がある。
しかしながら、これらの温度下においても、残存微生物のゆるやかな成長は
あるため、保存期間は調理日を含めて5日間をこえることはできない。
3.食品の保存について
急速冷却された食品は、0~3℃にて保存されなければならない。
4.ケータリングについて
ケータリングについて、冷蔵された食品は、配送の際の温度上昇を最小に
できるように、良好に温度制御された配送方法をとらなければならない。
5.最終加熱(再加熱)について
最終加熱(再加熱)について、安全と賞味の観点から、最終加熱(再加熱)は75℃ー1分間以上にしなければならない。
または、同等の加熱処理を行わなければならない。
ノロウィルス対策では、85℃ー1分間以上の加熱調理が必要。
6.提供と喫食時間について
提供と喫食時間について、食品は、最終加熱(再加熱)後、
ただちに食されるようにシステム構築を行い、最終加熱(再加熱)後
2時間以内に食されなければならない。
冷たい状態で提供する食品は、冷蔵から取り出した後に、できるだけ早く喫食すること。
2時間以内に食さなければならない。
最終加熱(再加熱)後に、食されなかった食品は廃棄しなければならない。
7.保存についての限度
保存について、冷蔵食品の安全限界温度は、10℃である。
保存中または、配送中にこの温度こえた食品、または疑いがある食品は
廃棄しなければならない。
上記の基本原則が守られているか、定期的に評価するようにするといいでしょう。
クックチルを学ぶならこの本をおすすめします。
厨房機器を購入する前に、あなたの技術を活かす方法として
あなたのやりたいことを人に頼らずに実現する方法として
ぜひ、おすすめしたいです。
この本を読んでわからないことがあれば、スチコン塾へお問い合わせください。
実践セミナー等もあなたの現場でやらせていただきます。
PDCAで進める
P=計画 D=実行 C=評価 A=改善
これを繰り返しながらチームで成果を上げていきます。
【学習のポイント】
いままでの延長線上にあたらしい飛躍的なモノゴトは生まれない。
いまの結果は、いまの現状が生み出しています。「いま」を大きく変えるようなPDCAサイクルを回す。
そのために、一つできるようになったら、また一つ上の計画を立て実行する。
ご相談
新調理システムの導入や、スチコン活用、真空調理活用などまずはお気楽にご相談ください。
高いレベルの技術や品質を保ったまま標準化したい
繁忙差がある現場で計画生産をしたい
食材や商品の廃棄ロスをなくしたい
長時間労働の現場をシフト制にして労働環境をよくしたい
特定の技術者にたよった経営から仕組み化したい
パート・アルバイトが提供するオペレーション構築したい
障がいのある方を雇用したい
一人でも料理を無理なく提供できる仕組みをつくりたい
など、従来の方法ではむずかしいことも
「仕事の時間軸」の幅をひろげて、安全対策をすると
計画的に安定した品質で料理を作り提供する現場をつくることができます。
厨房機器を揃える前に、まずはご相談ください。
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まずはご相談ください。
090−6480−5708 スチコン塾 おおぜき
(現場に出ている場合には出られないことがございます。こちらから営業電話をかけることはありません、非通知設定の場合は受信いたしません。)
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